あの狂乱の日々を

私が、絶妙なスケジュールを組みたてたにもかかわらず、
結局、遅れに遅れ、ふたつの原稿が、同時期にやってきた。
どこから手をつけたらいいかわからず、あたふたする。
ランチは、打ち合わせを兼ねて、ライターといっしょに食事。
打ち合わせ自体はあっけなく終わらせ、
雑誌の編集と書籍の編集は、どちらが楽しいか、という話題に。
難しい。
入社以来4年ほど続けた雑誌の編集は、もちろん楽しく、
毎日がお祭り前夜のような生活だった。
でも、今、いったんあの狂乱の日々を離れてみると、
再び足を踏み入れることが怖いような気もする。
毎日、深夜の東京をタクシーで帰る生活は、
一度やってみるぶんにはいいけど、長くは続けられない。
でも、そんなことを主張すると、やる気のない人みたいだから、
「どっちも別の楽しさだよね」とお茶を濁す
雑誌がキライなわけじゃない。
ただ、今は、体力に自信がないだけ。