レースに出たい

都道府県男子駅伝。7区の兵庫県と長野県のトップ争いに大興奮。
ラスト300mの上野のスパートはすごかったー。
そういえば、去年、まだ高校生だった上野の走りもこの駅伝で初めて見たのだった。
私もこういうかけひきのある走りをもう一度、やりたい。
自分との闘いとか、記録への挑戦ではなく、競り合いたい! 勝負したい! とオットに訴える。
大人になったいま、どうすればそれが可能なのだろうか? マスターズ?
私の地元は、子どもから大人まで地域でのスポーツが盛んで(娯楽があまりないから)、
父も、40代後半まで100mや砲丸投げで陸上の県大会まで出場していた。
(50代になっても出ていたのかもしれないが、私はもう家にいなかったので、よく知らない)
砲丸投げは、万年2位でそれがよほどくやしかったらしく、
ある年は、大会会場(100km超離れたところ)からタクシーで帰ってきた。
タクシー代は何万円にものぼり、母も祖母も大怒りだったけれど、
父は、「くやしくって電車なんか乗りたくなかったんだ」とそれ以上何も言えなくなるほどに
うちひしがれていた。
父のタクシー伝説は数限りなくあれど(深夜、銀座から茨城の実家までタクシーで帰ったとか)、
いま強く思うのは、この「くやしい」という気持ちのこと。
そして、息をひきとる数時間前、一瞬意識が戻った(ように思えた)父は、
「あー、思いきり走る夢を見てた。気持ちよかった」ととてもはっきりとした口調で
しゃべったこと。それは父の最後の言葉だったけれど、それほどまでに
「走る」ことが特別だったのか、と笑いながら思い出す。30日で一年。