対岸の彼女』(角田光代
直木賞受賞作。数ヵ月前から図書館で予約するもなかなか順番がまわってこない
ので、購入する。
新聞などの宣伝文は〝勝ち犬〟と〝負け犬〟の相容れなさ、みたいに
紹介されていたけれど、読んでみると全然そんな話じゃなく、なんとも商売とは
あくどいものだと思う。
働く女と専業主婦の対立の話なんかではなく、年齢を重ねることや
他者との関係性や世界の広がり方をきっちりと描いた本当に良質の小説。
〝ずっと移動しているのにどこにも行けないような気がするね〟
という言葉がとても印象的。
対岸の彼女