三月の5日間

麻布スーパーデラックスでチェルフィッチュの「三月の5日間」を見る。イラク戦争が始まった2003年3月20日からの5日間を渋谷のラブホテルで過ごした男女二人を中心とした物語。
ポストロックというのか(Uくんに聞いた)、高度に編集された舞台は、ドラマ性や役を演じるということから、遠く離れているようで、それでも露呈してくる男女のせつなさや人間くささや政治性みたいなものがとても興味深く、おもしろかった。
「5日経って、外出てみたら、あれ、戦争終わってる? みたいな」とか、「『これからも』『そしていつまでも』なんて思わないでしょ、俺ら」「でも、『いつまでも系』のほうがランクが上とかそういうわけじゃないじゃん」というようなやりとりは涙ぐみそうだった。
だらだらと続くしゃべり言葉も、ちょっと気持ち悪くなるような動きも、癖になる感じ。
矢野優氏とのアフタートークも、いじわるなことを書いてしまいたくなる箇所もあったが、小説が読みたいを思わせられたということは、十分に好奇心をそそられたということです。
会場であったUくんと軽く食事をし、24時半帰宅。
帰り道は、『文藝春秋』の「村上春樹の寄稿」(ヤスケンに関すること)を読みながら。